触れられないけど、いいですか?
「え?」

優斗は、最初は戸惑っていた。探りを入れろと私に言ってきた割には、邪魔をする気まではなかった様子だ。

私はそんな優斗のことを〝小さくてつまらない男〟と思った。


「本当に好きなものなんて、本気でやらなきゃ入らないんだよ」


私がそう言うと、優斗もその気になってくれた。
私のやり方が正しいか間違っているかって聞かれたら、間違っていることは分かっている。
でも、正しいやり方ばかりしていたって、きっと本当に欲しいものは手に入らない。
優斗も昔から根は同じ考えだ。さすが従兄妹とも言えるけれど、価値観が同じなのは有り難い。


だから、二人で邪魔をした。
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