触れられないけど、いいですか?
泣きながら、つっかえつっかえで話していたから、時間が掛かってしまった。
だけだその間、翔君は一度も嫌な顔することなく、頷きながら私の話を聞いてくれていた。
私が全て話し終えると、翔君は言った。
「やっぱりか」
と。
やっぱりとはどういうことかと尋ねると。
「優香には、今まで何度か告白されているんだ。俺はその度に断っているんだけど。
好きになってくれたのは勿論有難いことなんだけど、全く諦めてくれないっていうのも、正直少し困る部分もあって……。
諦めてくれないだけならまだしも、俺と幼馴染み、っていう立ち場を利用して、俺に近付く他の女性を牽制するんだ。〝私の方が翔のことをよく知ってる〟、〝あなたは翔に相応しくない〟とか。そして最後には〝翔は私のことを信じてるから〟って……まさにさくらが言われたようなことだね」
「そう、だったんだ……。私が特別嫌われてるのかと思ったけど……」
「違うよ。優香は、俺に近付く全ての女性にそうしてるんだ。さすがに俺も、何度か注意したことはあるんだけど、思い込みが激しい子だからこっちの意見は上手く伝わらなくて……俺も途中から諦めてたんだ。
でも、今回の件は俺の配慮が足りなかった。さくらのことだけは何があっても守らなきゃいけなかったのに、いくら優香でも俺との結婚が正式に決まった相手にまでそんなことしてくるとは思わなかったから油断してた」
だけだその間、翔君は一度も嫌な顔することなく、頷きながら私の話を聞いてくれていた。
私が全て話し終えると、翔君は言った。
「やっぱりか」
と。
やっぱりとはどういうことかと尋ねると。
「優香には、今まで何度か告白されているんだ。俺はその度に断っているんだけど。
好きになってくれたのは勿論有難いことなんだけど、全く諦めてくれないっていうのも、正直少し困る部分もあって……。
諦めてくれないだけならまだしも、俺と幼馴染み、っていう立ち場を利用して、俺に近付く他の女性を牽制するんだ。〝私の方が翔のことをよく知ってる〟、〝あなたは翔に相応しくない〟とか。そして最後には〝翔は私のことを信じてるから〟って……まさにさくらが言われたようなことだね」
「そう、だったんだ……。私が特別嫌われてるのかと思ったけど……」
「違うよ。優香は、俺に近付く全ての女性にそうしてるんだ。さすがに俺も、何度か注意したことはあるんだけど、思い込みが激しい子だからこっちの意見は上手く伝わらなくて……俺も途中から諦めてたんだ。
でも、今回の件は俺の配慮が足りなかった。さくらのことだけは何があっても守らなきゃいけなかったのに、いくら優香でも俺との結婚が正式に決まった相手にまでそんなことしてくるとは思わなかったから油断してた」