俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「下」
リリーが会議室にいる一人一人を見つめる。それにフローレンスが「ちょっとお待ちなさいな!」と叫んだ。

「黒幕がいるって…どうしてそんなことが断言できますの!?私たちは仲間ですのよ!そんなことありえませんわ!」

そうだそうだ、という声があちこちから飛び交う。リリーはそれに怯えることもなく、冷静に話を再開する。

「私たちの身の回りで、事件が起きすぎているとは思いませんか?」

みんなが固まる。俺も、今まで遭遇した事件を思い出した。毒入り紅茶や酒事件、爆発未遂事件に、爆破事件。国がらみかと疑われるような事件がいくつも起きている。

「私は、この世界を翻弄させる黒幕を見つけ出すために、この対策本部を作っていただきました。犯人はきっと平和を乱すために入ってくるだろうと予想していました」

リリーの暗い声が、対策本部に響く。

「黒幕は、もうすぐ自分から名乗り出ます」

対策本部は一気に騒がしくなった。誰もが近くにいる者たちを疑い、自分は潔白だと主張する。

「静かにしろ!!」

俺が怒鳴ると、会議室に静寂が戻った。リリーは「ありがとうこざいます」と微笑む。

堂々としているリリーも、美しい。こんな時なのにそう思ってしまうとは、恋とは魔力よりも恐ろしいものだ。
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