兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》
そして、私はもう一つの真実に気づいてしまった。



お兄ちゃんが私に向けている感情も、愛情ではなく、同情なのかもしれない。



私は、お兄ちゃんと血のつながった妹なんかじゃない。



お兄ちゃんは、私のことをパパとママがいない可哀想な子だと思って、今まで優しくしてくれていたのかもしれない。



お兄ちゃんが私に向けている感情は、私が誠也に抱いた感情と同じなのだと思った。
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