兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》
「だ、駄目だよ……誠也」



不安そうに見上げた私を、誠也は優しく抱きしめた。



「大丈夫、これ以上のことはしないから……
美衣、目を閉じて」



私は誠也のまっすぐな目を信じて、ゆっくり目を閉じた。



誠也は約束通り、私の体に触れようとはしなかった。



何度も繰り返されるキスに、私は動揺してしまう。



だんだん深くなっていくキスが、私は怖かった。
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