俺様御曹司は期間限定妻を甘やかす~お前は誰にも譲らない~
それから三日が経った。
私はいまだ夫と顔を合わせていない。
彼の札幌出張からの帰宅が深夜になり、さらに翌日には急遽会議と会食が入ったせいだ。
話をするのを少しでも先送りにしたい私はこの状況にホッとしている。
こんな弱虫な私が立派な母親になれるのだろうか、と不安になりながら。
背中を向けられて立ち直れる自信が今はもてそうにない。
いつになったら私はしっかり自分の足で立てるのだろう?
「秘書課に書類を届けに行ってきます」
後輩が発した、“秘書課”という単語に心が大袈裟に反応する。
連想されるのは、彼の姿。
ただそれだけで胸が軋んで泣きたくなるなんて、もう重症だ。
「あ、うん」
「詠菜さん、どうかされました?」
茶封筒を手に立ち上がった真理子ちゃんが、怪訝な表情を浮かべる。
「ううん、なんでもない。それより今日はなんだか仕事に気合が入ってない?」
動揺を悟られたくなくて、さり気なく話題を変える。
「わかります? 今日、合コンなんですよ! だからできるだけ早く帰りたいんです」
どうりでテキパキ動いているはずだ。
いつもなら各部署への届け物は最後にまとめているのに、率先して片付けている。
後輩のやる気のおかげか、今日は仕事が順調に片付いている。
定時を迎え、残っている業務は片付けや明日の準備くらいだ。
私はいまだ夫と顔を合わせていない。
彼の札幌出張からの帰宅が深夜になり、さらに翌日には急遽会議と会食が入ったせいだ。
話をするのを少しでも先送りにしたい私はこの状況にホッとしている。
こんな弱虫な私が立派な母親になれるのだろうか、と不安になりながら。
背中を向けられて立ち直れる自信が今はもてそうにない。
いつになったら私はしっかり自分の足で立てるのだろう?
「秘書課に書類を届けに行ってきます」
後輩が発した、“秘書課”という単語に心が大袈裟に反応する。
連想されるのは、彼の姿。
ただそれだけで胸が軋んで泣きたくなるなんて、もう重症だ。
「あ、うん」
「詠菜さん、どうかされました?」
茶封筒を手に立ち上がった真理子ちゃんが、怪訝な表情を浮かべる。
「ううん、なんでもない。それより今日はなんだか仕事に気合が入ってない?」
動揺を悟られたくなくて、さり気なく話題を変える。
「わかります? 今日、合コンなんですよ! だからできるだけ早く帰りたいんです」
どうりでテキパキ動いているはずだ。
いつもなら各部署への届け物は最後にまとめているのに、率先して片付けている。
後輩のやる気のおかげか、今日は仕事が順調に片付いている。
定時を迎え、残っている業務は片付けや明日の準備くらいだ。