俺様御曹司は期間限定妻を甘やかす~お前は誰にも譲らない~
「詠菜さん、話は聞いたわ! おめでとう」
「……おばあ様」
「采斗から連絡を受けて嬉しくて、お祝いを伝えたくて思わず来てしまったの」
両手を胸の前で組んで話す百合子さんの頬は紅潮していて、興奮が伝わってくる。
そんなに興奮されてお身体に負担はかからないのだろうか。
副社長は呆れたような表情を浮かべている。
「早速書類も手配してきたわ。ふたりの気持ちが変わらないうちに書いてしまいましょう。采斗の証人には私がなるから……詠菜さんはそうね、ご家族へまずご挨拶に伺わなくては」
堰をきったように話す百合子さんをただ茫然と眺めるしかできない。
エネルギッシュさに圧倒される。
副社長に手渡された薄い紙を受け取った瞬間、現実が襲ってきた。
「あの、これって……?」
「婚姻届」
「それは知ってます。なんでこんな急に」
どう考えても用意が良すぎる。
「どうせ提出するんだからいつ書いても同じだろ? お前を確実に俺のものにしたいからな」
“確実”という言葉に力が込められているように感じるのは気のせい?
状況が違えば熱烈な愛の告白だと捉えられたかもしれない。
でもこれはあくまでも形式だけのもの。
便宜上の妻がほしいから入籍したいだけ。
そこに甘い感情はない。
勘違いをしてはいけない。
その瞬間、心に鈍い痛みがはしるが、その原因はわからない。
「……おばあ様」
「采斗から連絡を受けて嬉しくて、お祝いを伝えたくて思わず来てしまったの」
両手を胸の前で組んで話す百合子さんの頬は紅潮していて、興奮が伝わってくる。
そんなに興奮されてお身体に負担はかからないのだろうか。
副社長は呆れたような表情を浮かべている。
「早速書類も手配してきたわ。ふたりの気持ちが変わらないうちに書いてしまいましょう。采斗の証人には私がなるから……詠菜さんはそうね、ご家族へまずご挨拶に伺わなくては」
堰をきったように話す百合子さんをただ茫然と眺めるしかできない。
エネルギッシュさに圧倒される。
副社長に手渡された薄い紙を受け取った瞬間、現実が襲ってきた。
「あの、これって……?」
「婚姻届」
「それは知ってます。なんでこんな急に」
どう考えても用意が良すぎる。
「どうせ提出するんだからいつ書いても同じだろ? お前を確実に俺のものにしたいからな」
“確実”という言葉に力が込められているように感じるのは気のせい?
状況が違えば熱烈な愛の告白だと捉えられたかもしれない。
でもこれはあくまでも形式だけのもの。
便宜上の妻がほしいから入籍したいだけ。
そこに甘い感情はない。
勘違いをしてはいけない。
その瞬間、心に鈍い痛みがはしるが、その原因はわからない。