一匹狼と野良猫。
「...........きれい。」
そう呟き手を伸ばし、月の方へ指を向ける。
こうしていると、月に触っているようで
何とも言えない気持ちになる。
......これからどうしよう。
あの人達は一緒に暮らそうと言ってくれたけれど
でも、やっぱり申し訳ない。
「.......はぁ、」
ため息が漏れる。
今までため息なんかした事なかったのに。
ゆっくりと移動し、大きなベッドに寝そべる。
1人ベッドにしては大きすぎるくらいのサイズ。
とても広くひんやり冷たい。
今日は疲れた。
ゆっくりと、瞼がフタをする。