一匹狼と野良猫。


「どっか入りたいとこあった?」



彼の言葉に辺りを見渡し、ふと見に止まった。

そこは雑貨屋さんで、中央に置かれたマグカップが

キラキラと輝いて見える。



「入る?」



滉牙さんは顔を覗き込んできた。

コクっと頷き、マグカップの所へ向かう。

それに描かれているのは、可愛らしいお花

レースのリボンなど淡くも綺麗な色どり。

そして持ち手の上には猫がちょこんと座っている。



「それ欲しいの?」



後ろから滉牙さんの声がして我に返る。

< 77 / 624 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop