俺のものになってよ
「は?なんだお前、あ?よく見りゃ王子様じゃねーか」
「ははっ、王子様がなんの御用ですか?」
馬鹿にしたようにギャハハと笑いだす2人組。
そんな2人に全く動じず、余裕の表情であたしを見る。
「あんたってさ、なんでこうも危機感ないわけ?」
「いや…すいません」
「はぁ、もう。これだから気が置けない…」
深くため息をついてそう言った。
いや、ほんとに申し訳ないです。
でも、助けてくれた。今回だけじゃなくて前、先輩に絡まれた時も。
なんだか青木くんって、ヒーローみたいだな、なんて。
「ありがとう…助けてくれて」
そう言って見上げると、少し驚いたような顔をしたあとふっと目を細めた。
「約束しただろ、絶対守るって」
その言葉に、懐かしい記憶が頭をよぎる。
『────絶対守るよ』
最初の頃、契約を結んだ時そう約束してくれた。
ちゃんと、覚えてくれてたんだ。
久しぶりに見た優しい瞳に、目の奥が少し熱くなって泣きそうになる。