お見合い結婚いたします!~旦那様は極上御曹司~
「おぉ潤希、久しいな。待ってたよ」
程なくして現れたのは、このサロンにぴったりなファッショナブルな風貌の男性だった。
ヘアスタイルはもちろん、服装や漂う雰囲気が、まさにその業界の新鋭といった空気を漂わせている。
潤希さんを下の名前で呼び捨てにするほどの仲らしい。
というか、この方どこかで……。
「里咲、ここのオーナーの石橋稜(いしばしりょう)」
潤希さんに紹介された石橋さんは、「どうも」と愛想良く笑みを浮かべる。
「お前、また随分と可愛らしい奥さんもらうんだな」
石橋さんがそんなことを言って潤希さんに絡むのを目に、お世辞とわかりつつもそわそわしてしまう。
更に潤希さんが「羨ましいだろ」なんて言うものだから、聞こえてないふりのつもりで俯き、自分の足先をじっと見つめた。
「じゃ、奥で。とりあえず、ヘアとネイルと同時に始めるから」
「ああ、任せる」
石橋さんが店の奥へと進んでいき、潤希さんにそっと背を押される。