犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら



「まーほんと、近くでみたらもっと美人だよな。これじゃ、男が近寄れない訳だ。」



私を随分と褒めちぎる遠藤くんは、やっぱり営業の癖がプライベートにも残ってるんだろうか。



「そんなそんな。
さすが、営業部。お上手」



「いやいや、お世辞じゃない。ガチ。
実際、三宅がいい例だろ?
話しかけられずに1年に1回くらいしかないチャンスも毎回ダメにしてたんだから。
4年目にしてやっとだぞ?」



「もー遠藤。恥ずかしいからやめてくれよ」



三宅くんは遠藤くんの言葉を否定しないし、ふたりして私のことを持ち上げてくれるから、もしこれがお世辞だとしても気分がいいからいいや。と思ってしまう。
営業部、恐るべし。



「いや〜ほんと、今回で話せてよかったな。
俺も守屋さんと話せて、三宅のおこぼれ貰えた気分だわ。」



「もーまたそんなお上手を!」と私が笑うと、前のふたりもハハハと笑った。



「じゃー、話せた記念ってことで、飲むか!
守屋さん、さっきから割とぐびぐびいってるけど、お酒、イケる口?」



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