犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら
もしあの時、ちゃんと話をしていれば、一夜の過ちもお互いに受け入れて前に進めたのだろうか。
私が素直に真っ直ぐ好きだと伝えて、思いっきり振られていた方が吹っ切れて、さっぱりした仲に戻れたのだろうか。
なんて。今更そんなこと思っても遅すぎる。
もう、この仲の修復の仕方には全く案が浮かばなかった。
それに前までは仕事中に時々話しかけてきていた浅香も、今は真剣にパソコンに向き合っていたり、気がついたら外出していたりと、全く私に関わることをしない。
まぁ、私があからさまに避けてしまうからかもしれないけど。
洞察力のいい浅香が私の避けに気づかないわけないし。
この前なごみやに行くと、ゴンさんに「最近イケメンの浅香くんと一緒に来ないね」と言われてしまった。
「君らもったないない」とも呟く姿を見て、やっぱりゴンさんの目にもお互いに意見を包み隠さず言い合って切磋琢磨する、いい同期に見えていたのかもしれないと思って余計に辛くなった。