犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら
「お前、絶対その顔で宴会場戻るなよ。
部屋まで送るから、フロントで待ってろ。」
浅香は私にかぶせた自分のコートのフードをパフっと私に被せて、私の手を引いた。
「マジでそのコート、フード付きでよかったー」
と言いながらあたたかい手で包んでくれる浅香に今度こそ期待してしまいそうになる。
言われた通りフロントのソファーで待っていると、浅香はなぜか把握していた私の部屋番号の鍵を受付でもらい、有言実行で私の部屋まで送ってくれた。
廊下でバイバイするのがなぜか無性に寂しくなっていると、同じ気持ちだったのか浅香は部屋の玄関のようなスペースに入ってきた。
「.......部屋の中入る?」
気をつかっていったはずなのになぜか浅香にぽんと頭を叩かれた。
「お前、それ誘ってんの?」
半ば呆れ顔の浅香に全然そんなつもりじゃないのに!とブンブン首を横に降っていると、「だろーな。お前、そーゆうとこがタチわりぃんだぞ」と軽く説教を受けた。
「部屋入ったら、我慢できなくなるだろ。
どーすんの?途中でほかの3人帰ってきたら。」
そんな浅香の言葉に、さっきのキスの続きを想像して勝手に私が照れて顔を真っ赤にしてしまう。
そんな私の様子を見て、
「あーこういう時のお前ってマジで可愛いよな。
我慢できねーから、キスは貰う」
とまた私がガンガンに期待してしまいそうな言葉を吐いて、その後もれなく浅香の唇が降ってきた。