秘匿されし聖女が、邪に牙を剥ける時〜神殿を追放された聖女は、乙女ゲームの横行を許さない

「王都に戻る、ですか?しかし……!」

「おまえが王都の大神殿を追放されたって話か?ありゃ冤罪、というかナシ。大聖女らが一芝居打っただけだ」

「えっ!一芝居?」

「……詳しくは、向こうで話すか」



そうして、私たちは場所を移す。公爵様の執務室へと場所を変えた。

厳かな雰囲気のある公爵様の執務室には、私と公爵様の二人きり。

サルビア様は、未だ開催中の夜会の様子を見に行ったのち、護衛らによって私室に運ばれたアルフォード様の様子を見に行くという。

ファビオは……うーん。どこ行ったかな?



使用人さんにお茶を入れて貰って、公爵様との話が始まる。

私は、聞きたかったことを真っ先に率直に訊いた。



「わ、私が毒殺犯ではないと、冤罪だということをご存知だったのですか?!」

これが、一番確認したかったことだ。

思わず身を乗り出してしまい、早口になる。

そんな慌てようの私に、公爵様は「わはは」と笑った。



「おまえが毒殺犯ではないなんて、んなの最初からわかるやつはわかっていたことよ。大聖女や神官長、筆頭聖女らは承知のことだ」

「承知?なんでっ……」
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