秘匿されし聖女が、邪に牙を剥ける時〜神殿を追放された聖女は、乙女ゲームの横行を許さない
「何故、神殿を追放されたか?ってか?そりゃ大聖女らが一芝居打つためによ」
「一芝居?大聖女様が?どんな目的でっ……」
私が毒殺犯ではないことが、大聖女様らには承知の事実だった。……大聖女様らは、犯人が私ではないことをわかっていた。
だとしたら、何故?
私は神殿を追い出され、この公爵領に来る羽目になったのだろう。
理解出来ない事だらけだ。
「ラヴィが神殿を出された目的。一つは、神殿内に潜む本当の犯人を探すため。本当の犯人に、ラヴィの異変を気付かれないため、だ」
「私の異変?ですか?」
「おまえ……変に思わなかったか?同じものを食べて、他のヤツらは毒に侵されてるのに、自分だけピンピンしていたことを」
「あっ」
それは、私も変に思った。
他の子たちは、苦しんでバタバタと倒れてるにも関わらず、自分だけ何の異変もなかったことを。
……だから、犯人と見做されたのだ。
「毒は、おまえら聖女見習いに用意された夕食のスープの鍋から出たそうだ。狙われたのは、ラヴィを含む聖女見習いの6人だと思われる」