イジワル御曹司と契約妻のかりそめ新婚生活

「面白いわけがあるか。賑やかなおっさんだ」


迷惑そうに彼は言っているけれど、彼の性格からして本当に嫌だったらその人に会う可能性のある店にはもう来ないのだろう。
馴染みになるほど通っているのは、それほど嫌がっていないのだ。
静かに飲んで、たまにバーテンダーさんも加わり会話をして、お酒の味を楽しむ。


「こんなお店、初めて来た」


初めての体験に、ちょっとしたドキドキ感があるが、ひとりじゃないおかげで楽しめた。以前の私なら考えられないことだけど。


「ここは会社の連中に会うこともまずないからな。気が抜ける」


そんな場所に、私を連れてきても良かったのだろうか。



< 68 / 269 >

この作品をシェア

pagetop