君が笑ってくれるなら、それでいい。〜君のいない世界〜
大好きなあの人が、私を呼んでいる声が。

『美桜、ごめん…』

優希はいきなり謝ってきた。

なんで、優希が謝るの…?

『美桜に悲しい思いをさせた。笑顔にできなかった』

その声色は、自分を責めているように聞こえて、胸が痛くなった。

『やっぱり言うべきじゃなかった。美桜が悲しむなら、嫌われていた方がずっとましだ』

そんなことはない!

私がいけないの。私が弱いから…。

『そんなことないよ。美桜は強い』


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