絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
新たな野望を抱き、拳をギュッと握りしめる真理愛の姿に笑ってしまった。

なんというか、前向きというか、逞しいというか……。でも真理愛のそういうところに好感が持てる。

「参考になったならよかったよ」

アイスティーで喉を潤おすと、真理愛は頬杖をつき、意味ありげな顔をして私を見る。

「じゃあ、麻衣子は幸せだね」

「え?」

「だって華やかな世界は真っ黒なんでしょ? その中で上杉部長は、一筋の光なんじゃないの? 彼は真っ黒には見えないし」

得意げに言う真理愛に、今度は私が目をパチクリとさせてしまう。

最初は上杉さんも、そういう人なんだろうと思っていた。親が経営する会社で重要なポストに就かせてもらい、遊びまくっている人だって。

でも本当の彼は違った。新しい部署を立ち上げ、社員のことをなによりも一番に考えていて、真摯に仕事と向き合っている。

最近は誰かと関係を持ったとか聞かないし。……それに彼は私に嘘をついているようには見えない。
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