絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
真理愛と別れたのは、十八時過ぎ。電車を降りて改札口を抜けて少し経つと、スマホが鳴った。

もしかしてお母さんかな。そんなことを考えながら歩道の端に寄り、電話の相手を確認すると上杉さんだった。

彼から電話がかかってくるのは、久しぶりだった。ちょっと緊張しながら出る。

「……もしもし」

『あ、やっぱり麻衣子だったか』

「えっ?」

開口一番に言われた言葉に首を傾げる。

どう言う意味? やっぱり麻衣子だったって。それに上杉さんも外にいるのかな。随分と騒がしい。

「あの、上杉さん?」

なにも言わない彼の名前を呼んだ瞬間、背後から肩を叩かれた。

「きゃっ!?」

肩をすくめ、すぐさま振り返るとスマホを耳に当てたスーツ姿の上杉さんがいた。

「え、上杉さん?」

『久しぶり、麻衣子』

そう言うと彼は通話を切り、嬉しそうに目を細める。

「今日はデザイナーと打ち合わせだったんだ。ちょうど終わって、駐車場に向かっていたら、見覚えのある後ろ姿を見つけてさ」

「そうだったんですね……」
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