絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
当時の私の口真似をして言うものだから、こっちはたまったものじゃない。顔の熱が一気に上昇した。

「私、そんな言い方していました?」

「あぁ、してた」

即答され、何も言えなくなる。

誰だって人の悪口を聞かされて、いい思いをする人なんていないはず。それも仲良くしていた相手の悪口だよ?

残念ながら女という生き物は皆、裏でなにを考え、なにを言っているかわからないものだった。

女子特有のグループ同士の結束力というか、派閥というか……。そういうものが苦手で高校まで友達と呼べる人はいなかった。

専門学校では同じ道を志す者同士、変な派閥や争いはなく、仲間という存在ができ、今でも定期的に行われる同窓会で顔を合わせている。

だけど社交の場では、女はいくつになっても学生時代のまま。大人になっても陰湿ないじめのようなことをしている同年代がいるかと思うと、なんとも言えない気持ちになり、我慢できずに言ってしまったんだ。

「あの時の麻衣子、カッコよかったよ」

「――え」

カッコよかった?
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