絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
思わず彼をジッと見つめると、上杉さんの唇は優しい弧を描いた。

「心の中で思っていても、なかなか言えないものだぞ? そのくせ両親には自分の思ったことを言えないそのギャップにも、なんかグッときたんだよな。素直に力になってやりたい、支えてやりたい、そう思った」

放たれたセリフに胸がトクンと音を立てた。

「夢を持ち、その道を真っ直ぐ進みながら、他人のことには一生懸命になれて、自分のことでは臆病になる。なんて不器用な子だろうと思ったよ。でもじいちゃんの言う通り、きっと優しくて芯が強い子で、そして笑った顔は最高に可愛いんだろうと思った」

「上杉さん……」

どうしよう、まさか彼がそんな風に思ってくれていたなんて夢にも思わなかったから、どういう顔をしたらいいのかわからなくなる。

上杉さんの顔を見ていられなくなり、視線を落としてしまう。

「じいちゃんから麻衣子のことを聞いて、それから俺なりに麻衣子のことを少しずつ見て知り、いつの間にか好きになっていた。でもまだ俺は麻衣子のことで知らないことが多いと思う。だから今よりもっと好きになる自信がある」
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