イケメンエリート、はじめての純愛⁇


映司は咲子の父親の会社の事は、すでに調べ上げている。
そして、その会社の現段階の状況は、必ずしも安泰とは言えない。
いや、かなり厳しいと言っても過言じゃない。

咲子と結婚をするために取引をしようとは思っていないけれど、でも、そうなってしまうのならそれでもいいと思っている。
最悪、咲子さえ幸せになれればそれでいいから。


映司は約束の時間のかなり前に、咲子の父親の会社「七条不動産」の本社を訪れた。

戦後の土地開発が始まったばかりの頃に、いち早く背の高いビルディングを建てた老舗の不動産会社で、その高額な家賃やテナント料によって財を築いてきた不動産業一筋の会社だ。

映司はその年代物のビルの中を探索してみる。
あの時代にこれだけ立派なビルをこの一等地に建てる事のできた七条家の財力は、旧華族や元皇族のブランドだけでは成り立たない。

映司はそういう意味で、七条家に興味を持った。
咲子の曽祖父がクレーバーな人間だったに違いない。

映司はそんな昔の事を想像しながら、受付の女性に会長との約束を伝えた。





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