イケメンエリート、はじめての純愛⁇


映司は待つことなくすぐに会長室へ通された。
いわゆる昔風の応接ルームに窓の少ない会議室。
映司はこれはこれで趣を感じた。
歴史の詰まったこのビルは、この場所に建っているだけで価値がある。

客用のソファに座って待っていると、宗一は一人で現れた。
映司はすぐに立ち上がり、今日アポイントを取ってくれたこ事のお礼を伝える。
しかし、宗一の厳しい顔は変わらない。


「咲子はホテルに居ると聞いたが」


「はい、アバンクールヒルズホテルの3201号にいます。
 僕がそうさせました」


別に逃げも隠れもしない。
咲子に用があれば会いに来て全然構わない。
映司は仕事柄、世界中のCEOを相手にしている。
押すところでは押すし、引くところでは容赦なく引く。
この引くタイミングが全てを担う事を映司は感覚で身につけていたから。


「EOCの人間が、こんな所で、それも仕事以外の用事で油を売ってていいのか?」


映司はその嫌味に無理やり笑みを浮かべた。



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