オトナの事情。




午前0時半。



スーパーモデルにウイイレで負ける、元サッカー部のボーカリストがここに1人。




「…ってか強くね?!え?!」


『ユキ君弱くてつまんなーい!!』



ルナはケラケラと笑いながら床に仰向けになっている。



『はい明日の朝ごはんの係はユキ君にけってーい!』



「いや別に、それくらい全然作るけど…」




ゲームに熱中して思わずテレビに食い入っていた体をもう一度ソファに座らせて彼女を見れば、なんだか随分満足気な顔をしていて。



「ははっ…こんなに熱中したの、久しぶりだ。」




自分も思わず、笑みが零れる。


この家にいると、どうも感情を素直に表現してしまうらしい。






『あああああっ!』


「どうした?!」


ルナが突然叫びながら飛び起きるので、何事かと思いきや、急いでテレビのチャンネルを回し始めた。


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