Crazy for you ~引きこもり姫と肉食シェフ~
二人の唇が合わさった瞬間、拓弥の声が響いた。
「あー!!! Caccoにキスすんな!!!」
「香子じゃねえ!」
「Caccoじゃん、同じ顔じゃん!」
「莉子と香子の区別もつかないようなヤツは、とっとと田舎に帰れ!」
「えー、覚えるよぉ。だからさ、莉子お姉ちゃん、Caccoお姉ちゃんに会わせて!」
「勝手に会って来い!」
二人の兄弟喧嘩を、莉子は嬉しそうに見ていた。
喧嘩の真っ最中なはずだが仲が良いと見える、本来兄弟とは、こんな風になんでも言い合えるものなのだろう。香子ともきょうだいの筈だ、でも莉子は香子が苦手だった。
(でも……きょうだいに会いたくないって駄目だろ、か……)
拓弥の言葉を思い出す。
「……そうだね」
莉子の小さな声に、男二人の声が止む。
「……引き留めるかどうかは別として……一度、みんなで逢う?」
「みんなって……」
「ひゃっほう! 俺も一緒って事!?」
莉子は頷いた。
「おい、大丈夫か? 引き留めに遭うのは莉子の方じゃ……」
尊が小さな声で言う、拓弥は自分の喜びの雄叫びで聞こえていない。
「尊も一緒なら平気。香子にもちゃんと紹介したい」
言われて尊は笑顔で莉子の髪を撫でていた、確かに一度はちゃんと会うべきだろうとは思える、莉子との将来を考えるのならば。
莉子も突然辞めてしまった詫びと、自分に仕事を与えてくれた礼もしていない。せめてそれは伝えなくては人として良くないと判る。
そして。
いつかでいい、香子と『普通の』姉妹の関係を築きたい。何が普通はよく判らないが、なんでも意見を言い合ったり、一緒に買い物に行ったり食事に行ったりするのが普通なのだろうか。一度は離れてお互いを客観的に見れば、そんな事もできそうな気がする。今まではあまりに近過ぎたのだと判る。
いつか。
遠い未来でも。
互いを認め合える仲に。
香子も、そう思ってくれるだろうか。
「あー!!! Caccoにキスすんな!!!」
「香子じゃねえ!」
「Caccoじゃん、同じ顔じゃん!」
「莉子と香子の区別もつかないようなヤツは、とっとと田舎に帰れ!」
「えー、覚えるよぉ。だからさ、莉子お姉ちゃん、Caccoお姉ちゃんに会わせて!」
「勝手に会って来い!」
二人の兄弟喧嘩を、莉子は嬉しそうに見ていた。
喧嘩の真っ最中なはずだが仲が良いと見える、本来兄弟とは、こんな風になんでも言い合えるものなのだろう。香子ともきょうだいの筈だ、でも莉子は香子が苦手だった。
(でも……きょうだいに会いたくないって駄目だろ、か……)
拓弥の言葉を思い出す。
「……そうだね」
莉子の小さな声に、男二人の声が止む。
「……引き留めるかどうかは別として……一度、みんなで逢う?」
「みんなって……」
「ひゃっほう! 俺も一緒って事!?」
莉子は頷いた。
「おい、大丈夫か? 引き留めに遭うのは莉子の方じゃ……」
尊が小さな声で言う、拓弥は自分の喜びの雄叫びで聞こえていない。
「尊も一緒なら平気。香子にもちゃんと紹介したい」
言われて尊は笑顔で莉子の髪を撫でていた、確かに一度はちゃんと会うべきだろうとは思える、莉子との将来を考えるのならば。
莉子も突然辞めてしまった詫びと、自分に仕事を与えてくれた礼もしていない。せめてそれは伝えなくては人として良くないと判る。
そして。
いつかでいい、香子と『普通の』姉妹の関係を築きたい。何が普通はよく判らないが、なんでも意見を言い合ったり、一緒に買い物に行ったり食事に行ったりするのが普通なのだろうか。一度は離れてお互いを客観的に見れば、そんな事もできそうな気がする。今まではあまりに近過ぎたのだと判る。
いつか。
遠い未来でも。
互いを認め合える仲に。
香子も、そう思ってくれるだろうか。