クラスメイトの告白。


「え……?」


頭が一瞬、真っ白になった。


想像もしていなかった話に、私は驚きを隠せない。


「東京に戻るんだ」


「東京に……戻るの……?」


あまりにショックで言葉がうまく出てこない。


うつむく私の顔を、彼は横からのぞきこむ。


「風杏?」


「あ、ごめん……。急な話でびっくりしちゃって……」


「茉雛の事故のことが調べ終わったら、東京に戻るって約束だったんだ」


「約束って……誰と?」


「俺の親代わりの人」


「でも……卒業まであと半年もないのに、一緒に卒業できないの?」


「こっちの学校にも、東京の学校にも、もう話はついてるらしい。もうすぐ住んでるアパートも引き払うことになってる」


うそでしょ……?


嫌だよ、こんなの。


「白石さんのことは?」


「茉雛も順調に回復してるし、茉雛のそばには優しい両親もついてるしな」


伊原くんが東京に戻ることになるなんて、思いもしなかった。
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