お兄ちゃん系男子は我慢の限界。



それからの俺は、決意通り攻めまくった。


朝は一緒に登校し(今までは偶然時間が被ったときに一緒に登校する程度だった)、帰ってからも、今まで以上にガンガン夏海の部屋に遊びにいった。



「夏海!お前の好きなチョコケーキ、コンビニで買ってきてやったぞ!」


プレゼント攻撃することも忘れない。



そして…



「ついてる」



夏海の口元についたチョコのクリームをグイッと親指で拭い、そのまま口に運ぶとカァッ…と夏海の顔が真っ赤になった。



…う!やばい!可愛すぎる…!



「こんくらいで真っ赤になるなよ」なんて笑ってやりながらも、俺の心臓はおかしくなるくらいドキドキしていた。



最近の俺は、積極的にボディタッチをしまくっている。



これには俺の理性が崩壊しかけるという多大なリスクが付き纏うが、それ以上に照れる夏海を見れるのが嬉しかった。



もっと、もっと俺を意識すればいい。



お兄ちゃんじゃない。幼なじみでもない。




俺はお前のことが好きな、一人の“男”なんだって。



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