スイート ジャッジメント【番外編、別視点公開しました】
「俺ね、おっさんから友香のことより自分が元気で居られる事を優先しなさいっても言われてんの。だから、とわも気にしなくていいよ。
 ところでさ。俺さっきからカフェで彼女泣かせてるダメ男になってるから何とかしていい?」

 何とかってどうするの? と思うより先に、湊に抱き寄せられて、湊の首筋に顔が埋まった。

「どーせ目立つなら、こっちのがマシ」

 温かい湊の肌が頬に触れて、耳元で湊の声が響く。

「示談交渉の時、ありがとね。俺の事、ずっと守ってくれてたって言ってくれて」

 ……なんでそれ知ってるの? と少し顔を上げると、湊が嬉しそうに、だけど少しだけ泣きそうに笑った。

「あの時、俺死にたい位凹んでたからさ。瀧から聞いて、すげー泣いたよ」

 ……瀧先生、そんなこと湊に言ったんだ。

「それ聞いた時、俺の大好きな、真っ直ぐで融通が効かないとわだって思ったんだよ。ありがとう。ごめんね、すぐとわに会いに行けばよかったのに……行けなかった。
って、ごめん。また泣かせた」

 結局、更に泣いた私を湊はしばらく抱きしめていてくれて、ようやく落ち着いた頃、私の髪を撫でて、湊はふっと笑う。

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