クールで一途な国王様は、純真無垢な侍女を秘蜜に愛でたおす
「先日、作り置きしておいたものだ。一日二回、水膨れを潰さないように患部に塗るんだ」

「わかりました。あ、あの、先ほどソフィア様から同じものを頂いたんですけど……」

同じものをふたつももらってしまっては悪い。そう思いアンナが遠慮していると、ジークは「なるほど」と言いながら軟膏を指にとってアンナの火傷にそっと塗った。

「軟膏は持っていて損はない。痛いか?」

ピリッとした痛みが走り、アンナは顔をしかめる。それをジークは優しく包み込むように丁寧に塗り込んでいく。触れられるだけで鼓動が乱れ、顔に熱を持ち始めた。

(私、どうかしてるわ……)

それは、どうしようもなく彼に惹かれている証拠だった。認めたくない想いが身体中で暴れまわっているようだった。

「いきなりお前がマーランダ施療院に来たのは、ソフィアに何か言われたからだな?」

「え……」

眉を顰めながらじっと見つめられ、余計なことを言ってしまったとアンナは俯いた。

「なにを言われた?」
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