クールで一途な国王様は、純真無垢な侍女を秘蜜に愛でたおす
――ひとりで寄宿舎にいるなんて危険だ。お前から目を離すわけにはいかない。
そう言われて始まった生活だったが、ジークと顔を合わせる時間が増えたのは嬉しかった。
今日も無事に仕事が終わり、いつものように兵士に部屋に送り届けられると、アンナは居間の中央に置かれているテーブルの上に、釣鐘型をした“クロッシュ”と呼ばれる銀製の蓋をかぶせた皿を置いた。
(ジーク様のために作ったけど……)
姿を隠したジークがトルシアンで食事をしているところは何度も見たことはあったが、城へ来てから彼がまともに食事をとっている姿を見たことがなかった。アンナはジークの身体を気遣い、滋養強壮効果のある薬草を仕込んだチキンのクリーム煮を作った。
普段、ジークが部屋に戻ってくるのは二十二時前後。ときには深夜になることもある。
今、ジークは毎日のようにベアトリクスの痕跡を探して騎士団とともに国中を奔走している。なにも手掛かりが見つからずに落胆して部屋に戻ってくるジークに、アンナは気を揉んでやまなかった。
(美味しい食事はどんなに気持ちが沈んでいても明るくなるもの、ジーク様の好きな食べものって何かしら? それにしても……)
そう言われて始まった生活だったが、ジークと顔を合わせる時間が増えたのは嬉しかった。
今日も無事に仕事が終わり、いつものように兵士に部屋に送り届けられると、アンナは居間の中央に置かれているテーブルの上に、釣鐘型をした“クロッシュ”と呼ばれる銀製の蓋をかぶせた皿を置いた。
(ジーク様のために作ったけど……)
姿を隠したジークがトルシアンで食事をしているところは何度も見たことはあったが、城へ来てから彼がまともに食事をとっている姿を見たことがなかった。アンナはジークの身体を気遣い、滋養強壮効果のある薬草を仕込んだチキンのクリーム煮を作った。
普段、ジークが部屋に戻ってくるのは二十二時前後。ときには深夜になることもある。
今、ジークは毎日のようにベアトリクスの痕跡を探して騎士団とともに国中を奔走している。なにも手掛かりが見つからずに落胆して部屋に戻ってくるジークに、アンナは気を揉んでやまなかった。
(美味しい食事はどんなに気持ちが沈んでいても明るくなるもの、ジーク様の好きな食べものって何かしら? それにしても……)