クールで一途な国王様は、純真無垢な侍女を秘蜜に愛でたおす
唇にクッキーが触れて、アンナは恥ずかしさを押し殺してぱくりとそれに半分食いついた。

「んっ……」

すると、勢いよくジークがもう半分のクッキーに噛り付き、同時にアンナの唇までも奪った。両手で頬を包まれ、慈しむようにゆっくりと撫でられ、確かめられて、心臓がトクトクと早鐘を打ち始めた。

「ああ、甘くて……うまいな」

香ばしいクッキーの香りが鼻から抜け、その甘さと触れたジークの唇の甘さが混じる。舌なめずりをして、唇を何度も啄まれ、髪をかき混ぜる優しさに緊張で強張っていた身体がほぐれていくのがわかった。

「ほら、ここについているぞ」

ジークがアンナの唇の端を舌先でペロッと舐めとると、一気にアンナの顔が赤らんだ。

「も、もう! ジーク様、悪ふざけが過ぎますよ」

まるで子どもがやるようなことをさせられ、あまりの恥ずかしさに頬を膨らませていると、ジークは声を立てて笑った。

「わ、私! お部屋に戻りますね!」

戯れだとしても口づけられると気持ちが揺れて、おかしなことを言ってしまいそうになる。そうなる前にアンナは勢いよく椅子から立ち上がり、ジークから身を離そうとした。が、やんわりと腕を掴まれて身動きが取れなくなる。

「嫌だったか?」
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