クールで一途な国王様は、純真無垢な侍女を秘蜜に愛でたおす
「わぁ……」

つい感嘆のため息が漏れてしまうほどそのドレスは美しかった。

腰を細く絞り、裾にかけてふんわりとドレスラインが広がっていて、所々に真珠が鏤められていた。首筋から胸の上部にかけては大胆に露出した形で、可愛らしい色味の中にも大人っぽい気品が感じられた。

「素敵なドレスですね、どなたがお召しになるのですか?」

(ジーク様がきっとどこかの王女様のために仕立てたんだわ……)

そう思うとチクリと胸が痛んで俯いてしまう。そんなアンナにジークは短くため息つき、腕を組んだ。

「今月行われるはずだった舞踏会のために私が仕立てたんだ。お前のために」

「えっ!?」

(このドレスを、私に……?)

昔、まだ自分が貴族だった頃、パーティで数回ドレスを着たことはあった。しかし、目の前にあるような高価で立派なドレスなんてアンナは知らない。ましてや自分のためだなんて、思いも寄らないことを言われ、アンナは呆然とする。

「なにをそんなに驚いている?」

「だ、だって……」

ジークにそう言われてもいまだに信じられない。何度も目を瞬かせて、そのドレスを食い入るように見つめた。
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