クールで一途な国王様は、純真無垢な侍女を秘蜜に愛でたおす
恐ろしい光景を想像してぶるっと身体を震わせた瞬間、後頭部に鈍器で殴られたかのような鈍い痛みが走って、アンナは目を見開いたまま動けなくなった。
殴られた。
そう悟ったときにはもう膝をついていて、視界がぼんやりし始めていた。髪飾りも握りしめているかどうかさえわからない。
(嘘、こんなところで……)
くらくらする頭を振り、今にも切れそうな意識にしがみついて顔をあげる。
(え……誰?)
今まで盗賊以外誰もいなかったはずだった。しかし、盗賊たちではない誰かが、自分の目の前に守るようにして立ちはだかっているのがぼんやりと見えた。
「なんだお前、邪魔をするな! それとも横取りする気か? うわぁっ!!」
深緑の外套を翻し、帽子を目深に被った人物が無言で剣を振るうと、男のひとりが悲鳴をあげた。
(え……あ、あれは……まさか)
顔は見えないが見覚えのある姿だった。
アンナは薄れていく意識の中、傍らに転がっている大切な髪飾りに気づき、これだけは渡せないとゆっくりと震える手を伸ばした。そしてやっと手中に収まったことを確信するとその場に倒れこみ、ついに記憶が途絶えたのだった――。
殴られた。
そう悟ったときにはもう膝をついていて、視界がぼんやりし始めていた。髪飾りも握りしめているかどうかさえわからない。
(嘘、こんなところで……)
くらくらする頭を振り、今にも切れそうな意識にしがみついて顔をあげる。
(え……誰?)
今まで盗賊以外誰もいなかったはずだった。しかし、盗賊たちではない誰かが、自分の目の前に守るようにして立ちはだかっているのがぼんやりと見えた。
「なんだお前、邪魔をするな! それとも横取りする気か? うわぁっ!!」
深緑の外套を翻し、帽子を目深に被った人物が無言で剣を振るうと、男のひとりが悲鳴をあげた。
(え……あ、あれは……まさか)
顔は見えないが見覚えのある姿だった。
アンナは薄れていく意識の中、傍らに転がっている大切な髪飾りに気づき、これだけは渡せないとゆっくりと震える手を伸ばした。そしてやっと手中に収まったことを確信するとその場に倒れこみ、ついに記憶が途絶えたのだった――。