クールで一途な国王様は、純真無垢な侍女を秘蜜に愛でたおす
しばらくして、アンナは今まで夢を見ていたのだと気づく。けれど、夢で見た温かいスープの感触はまだ唇に触れたままだ。というより誰かに唇を塞がれていて、その息苦しさにアンナは身じろぎする。

「っ!? んぅ」

「ようやく起きたか。今、薬を飲ませたからそのうち効いてくるだろう」

夢うつつの中、はっきり聞こえた低い男の声にアンナは目を大きく見開いた。そして近距離で視界に飛び込んできたのは見知らぬ男の顔。

(え? な、なに?)

まだ夢を見ているのかと現状を呑み込めず、アンナはパチパチと目を瞬かせた。

「自分で薬が飲めない状態だったからな、口移しで飲ませたところだ」

男はそう言いながらいったん身を離し椅子に座った。

「く、口移し!?」

「別に減るものでもないだろう?」
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