クールで一途な国王様は、純真無垢な侍女を秘蜜に愛でたおす
アンナは飛び起きるように上半身を起こし、思わぬことを言われて声が裏返る。目を丸くしているそんなアンナを、男はそう言って何食わぬ顔で見つめていた。

(この人……誰?)

寝かされていたベッド脇にあるテーブルランプが小さく薄暗い部屋を灯していた。ぼんやりと照らされた男は吸い込まれそうな真っ青な瞳をしていて、凛々しく目鼻立ちも整った端整なその容姿にアンナの思考が止まる。金の髪をした女性は多く見かけることはあっても男性でその髪色は珍しく、ついアンナは不躾な視線を向けてしまった。

「なにをそんなにじろじろ見ている」

「あ、いいえ! すみません……あの、ここはいったい……それにあなたは?」

改めて見渡してみると、そこは見たこともない部屋だった。窓の外を見るとすでに夜の帳が下りて下弦の月が浮かんでいる。
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