クールで一途な国王様は、純真無垢な侍女を秘蜜に愛でたおす
「昨日、お前さんがここへ運ばれてきたときに鎮痛効果のある薬草を作るとかなんとか言ってしばらく製薬室にこもっていたが……国王様の作った薬は効果てきめんだったろ?」

ウィルが片目をパチリと瞑ってにこりとした。

「はい、おかげ様で……」

(あの薬、国王様が作ってくれたものなのね……きっと薬学の心得のある方なんだわ)

昨夜の薬は乾燥させた薬草が細かく粉砕されていて、飲みやすいようになっていた。素人が作る薬ではないのはなんとなく感じていた。

アンナは機会があれば国王に謁見し挨拶をと思っていたが、そう簡単に国王に会うことなどできないとも思っていた。しかし知らぬ間に出会っていたと知り、昨夜の自分の所作に無礼がなかったかと慌てて思い返す。
< 62 / 344 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop