再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
うそっ…まさか…。


「痛ぇーよ、無理…ちょっと動けそうにない」


顔を歪めて目を閉じている。


さっきはそんな素振りなかったのに…我慢してたの?


思わず駆け寄り、涼真くんの体に触れる。


「どこが痛いの!?ごめんっ…あたしのせいで…」


「心配すんなよ、ちょっと痛いだけだから」


ちょっとって感じじゃないよね?


どうしようっ…まさかこんなことになるなんて。


「ごめんなさいっ…あたし…」


あんな勢いで振り切らなければ…こんなことにはならなかった。


あたしのせいだ…。


「真凜は?痛いところないのか」


「あたしは大丈夫だよ…涼真くん…どうしよう、ごめんなさい…」


「謝り過ぎ。俺が勝手にやったことだろ」


「そんなことない、あたしが振り切ったから…」


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