再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
すごく心配したし、不安にもなった。


このまま涼真くんの痛みが取れなかったらどうしようって思ったけど、なんとか大丈夫みたい。


よかった…。


診察の後おばちゃんは車で自宅へ、あたしたちはそのまま学校へ行くつもりだったの。


その予定が、なぜか反対方向の電車に乗っていた。


「こっちじゃ…なくない?」


「ふふっ」


わかってて乗ったの?


信じられない…。


「なんのつもり?」


「真凜ともっと一緒にいたい。今日だけ…ダメかな」


さりげなく手を繋がれ、緊張で体がカッと熱くなる。


どうしてこんなこと…。


だけど拒めないの。


どうして…。


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