最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
「俺は腹が減った。君も付き合え」
そう言って私の背中をトンと押してタクシーに乗せた。
「ダ……ダメです。私は……家が遠いので」
初対面の上司と食事なんて絶対に無理無理。
緊張してまた何かヘマをしそう。
あたふたしながら断るも、蓮見さんが「大丈夫だ」と軽く流して隣に乗りこんでくる。
「本当に無理です」
蓮見さんの目を見て訴えるが、彼は私の主張を無視し、タクシーの運転手に告げた。
「神楽坂まで」
蓮見さんって結構強引。
……なんか、とんでもない展開になってしまった。
これから上司になる人と何を話していいのかわからない。
しかも、こんな美形。
もっと自分が社交的な性格ならいいのだが、人と話すのは昔から苦手だ。
でも、私がお腹鳴らしちゃったから、気を使ってくれたのかな?
そんなことを考えている間に、タクシーはとある小料理屋の前で停車した。
< 15 / 243 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop