あの日の約束
あれから俺たちは準決勝を見事勝利に収め決勝に進む事ができた


決勝の相手はやはり北高だった



北高は相当西高を研究していたらしく最初はとても苦戦した


けど俺たちは最後の最後まで決して諦めなかった


その粘りのおかげか後半ラスト10分に俺と玲於で2点決めることができ、見事2-0で勝利を収める事ができた



全国大会へ行ける権利を得た



俺達はとにかく喜んだ


あんなに嬉しかった日は後にも先にもないだろう。





そしていよいよ全国大会の日…


俺は今高校サッカーをしてる奴なら誰もが1
度は立ちたいと願う国立陸上競技場に自らの足で立っている


やっと…ここまで来た。


ベンチには真麻の写真と真麻が最後に作った必勝ボードが飾られている


なぁ。真麻…


俺、今全国の舞台にやっとやっと立てたよ


莉奈と真麻に託されたこの約束


沢山時間はかかったけどようやく叶えることが出来たよ



あの日、あの時、俺にサッカーを諦めさせないでくれて本当にありがとう



最後の最後まで俺に喝を入れてくれてありがとう


真麻のおかげで今の俺はここにいる


ここに立ってられるんだ



だからさ、真麻…この試合、天国で見守ってくれよな


真麻に今までの感謝を込めて精一杯プレーするからさ。


俺はそう心で語りかけ真っ青な空を仰いだ


青く、澄んでいる空はまるで


真麻の笑顔のようだった


ピーー

試合開始のホイッスルが高々と鳴り響いた
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