「夕暮れのノスタルジー」〜涙の落ちる速度は〜
そんな時届いた、同窓会の通知ーー

彼女にまた会えるだろうかと……出席に丸を付けて返信した。

久しぶりに帰った街で、同窓会場の居酒屋に出向いた。

彼女ーーミキちゃんはいるんだろうかと探す視界の中に、

東京へ出て、服装も化粧も派手になっていた彼女の姿が映った。

「わぁー、ミキきれい! 」

「さすが、東京に住んでるだけあるね!」

女の子たちに囲まれて、ちやほやされているのを遠巻きに見ながら、

あのミキちゃんは、もう自分とは遠い存在になってしまったように感じたーー。

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