敵国騎士と命懸けの恋
頭が痛い。
喉が渇いた。
「七海姫!七海姫!」
私を呼ぶ声が聞こえる。
まだ目を開けたくないのに、身体を揺すられ、仕方なく意識を声に集中させる。
「七海姫!」
「…んっ、」
再度呼ばれ、やっと重い瞼を開けた。
「お医者様…」
「良かった…解毒剤が効いたようですな」
見慣れた王家専属の医師が私の腕をとった。
「脈も正常です。どこか痛いところは?」
「喉と、腕…」
痛い箇所を確認すると、やっと思い出した。
「あのメイドは!!…ッ、」
布団を蹴飛ばす勢いで跳ね起きると、頭に激痛が走る。
「バカ、寝てろ」
反対側のベッドに颯真が座っていた。