一途彼女×S系彼氏
とか言いつつも離れない莉子。


「だってこうしたかったから。」


耳元でそう囁けば
瞬時に体が熱を帯びた。


「…~~っバカじゃないの!」


口では強気な事を言っても
体は正直らしい。
離れる気ないし。




「なぁ、妬いた?」


少しの沈黙の後、莉子に聞くと


「…めちゃくちゃ妬いた。」


珍しく素直に答えた。


…にやけるこれは。


でも、冷静を装いつつ
「ごめんな。」と謝ると
ゆっくり離れて
潤んだ瞳で俺を見つめた。


「もう、他の子に触らないで…。」


そう言ったと同時に
スーツの裾をキュッと握って俯いた。


…こんなのアリかよ。


莉子の不意打ちを食らって
落ち着こうとしていると、
莉子は俺に更に追い打ちをかけてきた。
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