うそつきペン
学校から歩いて15分ほどの場所に寂れた商店街はあった。


錆びたアーチをくぐると音楽が聞こえて来る。


軽快な音楽とは裏腹に、やっぱり商店街を歩く人は少ない。


昔からある古着屋さんとパン屋さんくらいにしかお客さんの姿も見えなかった。


いくつかのシャッターを通り過ぎた時見たことのないお店が現れた。


左手に現れたそのお店は「野崎文具店」という看板が出されていて、その様子はとてもレトロなものだった。


昔の喫茶店を思わせるドアベルが上部についていて、開いてみるとカランコロンと音が鳴る。
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