強制食料制度
☆☆☆

「やめて! 離して!!」


飢えた先生と生徒たちに囲まれたあたしは、両手両足を押さえつけられた状態で叫んだ。


誰にどれだけ訴えかけようが、答えは帰ってこない。


みんながあたしを食料として見ているのがわかった。


「俊和……なんで……?」


薄暗い体育館内でも、俊和がどこにいるのかわかった。


こんな状況になってもあたしは簡単に俊和の事を見つけ出すことができる。


「唯香、俺はお前のことが好きだった」


俊和があたしに近づいてくる。


その歩調はとてもゆっくりとしたものだった。
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