先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~
そう言ってお茶の用意をしに行ってしまった。
ああ、余計なお手間を取らせてすいません…。
「気にすんな」
余計にしゅんとする私を航さんは笑って頭をぽんぽんと撫でる。
その様子を見ていた海斗さんが「へぇ…兄貴がねぇ…」と小さく呟くも聞こえてなかった航さん。
「寿司食べろ。親父の握った寿司はうまいぞ」
そう言われ、作ってくれたお寿司を頂く。
「いただきます。・・・・んんっおいしい!」
「だろ?」
にっと笑って航さんもお寿司を食べる。
「そうか、うまいか・・・」
ぽつりと言ったお義父さんに笑顔で答えた。
「はい!新鮮で甘みがあってお米もほろっとほどけるようで…今まで食べたお寿司の中で一番おいしいです!」
満足そうに笑ってこちらを見るお義父さんが航さんに見えてドキッとする。
やっぱり似てる…将来の航さんを見てるみたい…。
お義母さんが戻ってきてお茶を受け取り、海斗さんが作ったという料理も頂く。天ぷら、焼き物、炊き合わせ、どれも見た目も綺麗で美味しくてさすがと思うものばかりで、中でもつみれのお吸い物がしっかり出汁が効いてて弾力のあるつみれが絶品だった。
和やかに食事が進む中、お義母さんが思い出したようににこにこと聞いてきた。
「そうそう、馴れ初めを聞きたかったの!花笑さんは航とどこで出会ったの?」