先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~

「ん?目が覚めたから、ちょっと…」

曖昧に答えてまた胸元にキスマークをつけている。

「そんなところに付けたら見えちゃうよ…」

「わざと付けてるんだ。何なら花笑も付けるか?」

満足そうに笑って自分のTシャツの襟首を引っ張る。

「え、やったことない…」

「強く吸えばいいんだ。ここ、やってみろ?」

そう言われやってみたくなって航さんの首元、鎖骨辺りに唇を付け思いっきり吸ってみた。
そっと離れて見てみるけど眼鏡をしてない上に薄暗い部屋の中では付いてるのか見えない。

「付いたか?」

「んん~?わかんない」

そう言って何回か試してみるけどあんまり手応えがない。航さんはクスクスとくすぐったそうに笑ってる。

「そういえば何でキスマーク?」

「ん?それはお前は俺のだって見せびらかすため?」

「え?そんな必要ないでしょ?」

「お前は解ってないな…」

航さんが話してる途中で、トントントンと階段を上がる音がして、一瞬シーンとしたけどパタンと扉が閉まる音がした。

「海斗さん帰って来たんじゃない?」

「そうみたいだな…」

そう言ってまたキスを再開するから慌てて止めた。

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