先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~

「航さん!海斗さんが帰って来たからもうダメ!」

ダメと言ってるのにクスクス笑ってやめない航さんに「もう!」とか「ダメ!」とか言っていたら、コンコンとノックがする。二人でぴたっと止まった。

「あ~、朝からいちゃつき禁止ね。もうすぐ朝飯だから起きてこいよ!」

扉の向こうから声がして階段を降りる音。
二人で目を合わせて固まってると、ぷっと航さんが吹き出す。

「もう!だからダメって言ったのに!絶対海斗さん勘違いしてるよ…」

「あっははは、別にいい。いちゃついてたのは事実だからな」

そう言って笑う航さんを頬を膨らませて睨み無言の抗議。それでも笑ってる航さんを置いて起き出した。
カーテンを開けると朝焼けの晴れ渡った空と雄大な海が広がっている。
慌てて眼鏡を取り景色を堪能した。

「わあ、いい景色!」

「だろ?」

航さんに後ろから包み込まれた。
綺麗な景色を見ていい気分だったのに、

「この景色もいい眺め」

そう言って私の胸を触る手。阻止したけど、窓越しに映る自分の胸元がはだけキスマークが3つもくっきりと赤く色づいていた。

「ああ~こんな首元に!服着ても見えちゃうよ!」

振り向いて抗議するも笑うばかりで相手にしてくれない航さん。
「もう~!」と言いながらも自分の付けたキスマークがちゃんと付いてるのか気になって見てみた。

「全然付いてない…」

航さんの首元にはうっすら後がある?くらいの色の変化しかない。結構強く吸ったと思うんだけどな。

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