【完】さつきあめ
「とりあえず美優に連絡しますからちょっと待ってください」
「おう。あとオムライスも好きだぞ」
「聞いてない」
ハンバーグにオムライス。まるで子供だな、なんて思いながら携帯を開く。
そこに1通のライン。
光からだ。
「夕陽、あの日はすまなかった。どうかしてた」
短い一文が送られていた。 ぎゅっと胸が締め付けられるように痛くなる。
あの人はこの一文を考えるのに、どれだけ時間がかかったのだろう。送ることにどれだけの時間迷ったのだろう。
そして、昨日わたしは光の心を突き放した。
「さくら?」
朝日の言葉にハッと気が付き、携帯を鞄の中にしまう。
いつも着やしないスーツを身にまとい、心労の表情を浮かべる朝日の肩ばっか持ってしまう。
わたしの方こそ光に謝らなきゃいけないのに…。
「行きましょ。ほんとーに長い時間付き合いませんからね!」
「何食う?お前食いたいもんある?」
「宮沢さんがお腹空いてるんでしょー?自分で決めてくださいよ!」
朝日が連れてきた場所はお洒落な個室居酒屋だった。
まるで同伴みたいだな、とふっと笑う。
席に着いて焼酎を頼んだ朝日に、飲みすぎないでくださいよ、と釘をさした。
「こんな時に飲みすぎねぇよ」と悪態をついて、煙草に火をつける。
「おう。あとオムライスも好きだぞ」
「聞いてない」
ハンバーグにオムライス。まるで子供だな、なんて思いながら携帯を開く。
そこに1通のライン。
光からだ。
「夕陽、あの日はすまなかった。どうかしてた」
短い一文が送られていた。 ぎゅっと胸が締め付けられるように痛くなる。
あの人はこの一文を考えるのに、どれだけ時間がかかったのだろう。送ることにどれだけの時間迷ったのだろう。
そして、昨日わたしは光の心を突き放した。
「さくら?」
朝日の言葉にハッと気が付き、携帯を鞄の中にしまう。
いつも着やしないスーツを身にまとい、心労の表情を浮かべる朝日の肩ばっか持ってしまう。
わたしの方こそ光に謝らなきゃいけないのに…。
「行きましょ。ほんとーに長い時間付き合いませんからね!」
「何食う?お前食いたいもんある?」
「宮沢さんがお腹空いてるんでしょー?自分で決めてくださいよ!」
朝日が連れてきた場所はお洒落な個室居酒屋だった。
まるで同伴みたいだな、とふっと笑う。
席に着いて焼酎を頼んだ朝日に、飲みすぎないでくださいよ、と釘をさした。
「こんな時に飲みすぎねぇよ」と悪態をついて、煙草に火をつける。